2009年01月30日

首都圏に販売したスギの柱材について

先月、首都圏に納入されたスギの柱材で、「表面割れが多い」と厳しい意見を工務店からいただきました。
確認したところ、背割のように全面に割れが入っているものもあり、全体的な割れの頻度が高いと判断しました。
原因は「乾燥スケジュール」「品質管理体制」だと思います。製造した企業は、人工乾燥材の「高温焼け」を押さえ、表面の強度劣化や内部割れを抑制する工夫をしていますが、その結果表面割れが多く出る傾向にあります。

構造的には問題はありませんが、やはり品質管理体制の中でしっかりと区別すべきだと思います。
和歌山の山長商店や宮崎の都城木材など、私も訪問しましたが、しっかりと「自主格付」をされており、「良い物と悪いもの」の選別がきっちりと行われていました。出荷されるときには一定の品質以上の製品で揃っています。乾燥前、乾燥後、出荷前などの頻繁なチェック体制も優れています。

長野県の製材工場でもそうした体制をとっている会社もありますが、まだまだ認証工場全体に広まっていません。

この工務店さんの声をしっかりと信州木材認証工場のみなさんに伝えるのが私の役割です。

またある程度の割れは強度的に欠点になりませんが、割れが多いと「この製品大丈夫?」と考えるのが一般的です。

エンドユーザーに「乾燥方法」「会社の品質管理」「特徴と欠点」をしっかりと説明する義務が生産者側にはあると思います。

そのために販路開拓協議会では首都圏から建築士・エンドユーザーをお招きして、「工場視察」を随時受け付けています。

より多くの方に来たいただけるよう、また製品に対する声にしっかりと反応するよう協議会のメンバーで行動します。

久保田


首都圏に販売したスギの柱材について


Posted by 県産材販路開拓協議会 at 13:03│Comments(0)
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